VOW WOW『ROCK ME FOREVER』(2006)

ついに発売されました! バンドのリーダーだった山本恭司さんの監修で、全曲デジタル・リマスターです。オリジナルアルバムはすべて廃盤になっていますが、再発されない理由は人見さんが公務員(で副業禁止)だからとか、マスターテープがボロボロだからだとか、いろいろ噂されていますけど…

このベストアルバムが売れれば、全作品再発されるんですよね? >東芝EMIさま

SUPER BEST~ROCK ME FOREVER~

SUPER BEST~ROCK ME FOREVER~

DISC 1

01. ROCK ME NOW (5th)
02. SHOT IN THE DARK (3rd)
03. NIGHTLESS CITY (3rd)
04. DON'T TELL ME LIES (4th)
05. DON'T LEAVE ME NOW (4th)
06. YOU GOT IT MADE (3rd)
07. I'M GONNA SING THE BLUES (6th)
08. BEAT OF METAL MOTION (1st)
09. HELTER SKELTER (5th)
10. CRY NO MORE (4th)
11. MOUNTAIN TOP (6th)
12. HURRICANE (2nd)
13. RUNNING WILD (3rd)
14. STAY CLOSE TONIGHT (3rd)
15. YOU KNOW WHAT I MEAN (2nd)

DISC 2

01. TELL ME (6th)
02. MASK OF FLESH (MASQUERADE) (1st)
03. LOVE WALKS (2nd)
04. SIGNS OF THE TIMES (3rd)
05. LOVE SOMEONE (6th)
06. BREAK DOWN (1st)
07. SOMEWHERE IN THE NIGHT (4th)
08. GO INSANE (3rd)
09. I'VE THROWN IT ALL AWAY (6th)
10. THE GIRL IN RED (4th)

11. SNOW FLAKES〜PAINS OF LOVE (? / 3rd: Original Version)
12. TOO LATE TO TURN BACK (1st: Original Version)
13. DONCHA WANNA CUM (HANGER 15) (3rd: Original Version)
14. YOU'RE THE ONE FOR ME (5th: Original Version)
15. SHOCK WAVES (3rd: Original Version)


Disc 2の #11-#15がライブバージョンで、うち #13-15は「未発表LIVE音源」とされている。しかし、#13, #14は、ライブビデオ『LIVE IN THE UK』(6月14日にDVD化予定:関連記事)収録バージョンのとのこと。初CD化ということだろう。#15は「初音源化」とのことだが、完全な未発表バージョンなのだろうか? また、#13-#15は、1988年のUKツアーでのライブ音源とのこと。

収録曲をオリジナル・アルバム別に分類してみた。細かいバージョン違いに関しては未確認だが、ライブバージョンだけはわかるので、括弧でくくって参考として記載する。

1st : Disc 1 #8, Disc 2 #2, #6, (#12)
2nd : Disc 1 #12, #15, Disc 2 #3
3rd : Disc 1 #2, #3, #6, #13, #14, Disc 2 #4, #8,(#11, #13, #15)
4th : Disc 1 #4, #5, 10, Disc 2 #7, #10
5th : Disc 1 #1, #9, (Disc 2 #14)
6th : Disc 1 #7, #11, Disc 2 #5, #9

こうしてみると、やはり3rdアルバム収録曲が多い。バージョン違いを考えないと、全曲収録ということになるのだろうか。それに次いで多いのは4thアルバムだが、特にDisc 2の#7と#10が収録されていることが個人的には嬉しい。「Waited For A Lifetime」も収録されていれば、文句なしだったが…

ちなみに、バージョンの異同を別にすれば、個人的な未聴は、Disc1 15, Disc2 2,6,12 とDisc2 11の前半。つまり、オリジナルアルバムでは1stと2ndが未聴なのだ。ライブ盤『HARD ROCK NIGHT』も未聴だが、これはライブビデオ『LIFE』と同一の音源か? そうであれば、DVD化に伴って、聴けるということになるが…

最後にライブ・ヴァージョンについてちょっとだけ。全体的にちょっとした、しかし効果的ななアレンジが印象的で、「VOW WOWはライブバンドだ!」という意見にいたく納得した。

また、スタジオ盤ではやや影が薄かったニール・マーレイのベースの存在感が大きくて、「さすが!」と、うならせられる。やはりあの経歴は伊達ではない。人見元基のボーカルはやや不安定なところもあるが、全身全霊をかけて歌っているのが良くわかるので、さほど気にならない… というより、かえって凄みを感じるくらいである。

ドラムの新美俊宏とキーボードの厚見玲衣も土台をしっかり支えているし、ギターの山本恭司のプレイは、ライブ向けにアレンジを加えたフレージングが印象的だ。

しかし、最後に「Shock Waves」というのは、もう反則に近いでしょう(^^; イントロに大幅なアレンジが加えられたバージョンで、ギターがイントロのフレーズを弾き始めるところでは、「おっ」と声を上げそうになった。

その直後、スタジオ・バージョンと同じように始まるのだが、ややゆっくりとしてテンポで演奏されるので、ボーカルもギターソロもためにためまくっている。この曲でのボーカルは、力の限りというほどではなく(それでも凄いけど)、ほんの少しだけレイジーな感じ。アンコールなのだろうか。

もう、ラストでは泣きそうになってしまう……。でも、次の曲「Rock Me Now」が始まるところでフェード・アウトしていくのは…