WHITE SPIRIT 『WHITE SPIRIT』(1980)
- Midnight Chaser
- Red Skies
- High Upon High
- Way Of The Kings
- No Reprieve
- Don't Be Fooled
- Fool For The Gods
- Janick Gers: Guitar
- Bruce Ruff: Vocals
- Malcolm Pearson: Keyboards
- Graeme Crallan: Drums
- Phil Brady: Bass
- Produced by John McCoy
最初に断っておくが、ぼくの持っているCD*1はブートレグだと思われる。その割には「NOT FOR SALE」とあったり、イタリアの権利管理団体「SIAE」のクレジットがあったり*2と謎だが、まあ「ブートレグだし」で納得するしか。ちなみにアルバムタイトルも、なぜか『MIDNIGHT CHASER』だった。イタリアのオフィシャル盤ではないと思うのだが…
で、詳細をAmazonで調べたら、ボーナストラックてんこもりで再発されている!*3 なんか欲しくなってきたぞ!
さて、まず目を引くのはヤニック・ガーズの名前である。元ギランで、現在アイアン・メイデンに所属する彼の名前がなかったら僕は買わなかっただろう。その彼がギラン以前に所属していたバンドのおそらく唯一作である。彼のデビュー作なのかもしれない。
このアルバムはちょうどNWOBHMの時期に発表されたのだが、へヴィメタルというよりはハードロックに近く、特にディープ・パープルの大きな影響を受けているのがすぐに分かってしまい、ほほえましい感じがする。
まあ、ヤニック・ガーズのブラックモア好きは有名なので、さもありなん。たぶん他のメンバーもそうだったのだろう。特にキーボードはそれがサウンドにも出ている。
しかし、そう思ってもなお魅力的なアルバムであることは間違いない。曲調は多彩だが粒ぞろいで、いずれも一聴の価値がある。意外とそういうアルバムは少ないのだ。
特に#1は、ファストでぼくの大好きな感じのリフ。まあ、メイデンの「2 Minutes to Midnight」*4にそっくりなリフなのだが、他にも多くのアーティストが似たようなリフ使っているので、それほど気にすることもないだろう。
また、#5も勢いのあるいい曲で、サビのところではいつも一緒に歌ってしまう。
ただ、それでもやはりパープルやメイデンと比べると落ちるのは否めない。それはメンバーの力量といえばそれまでなのだが、ややおとなしめのサウンドプロダクションのせいもあると思う。
とはいえ、パープルやメイデンのアルバムでも全曲を気に入っているという人は少ないと思うので、ハードロック好きにはぜひお薦めしたいアルバムである。