U.K. 『NIGHT AFTER NIGHT』(1979)

ナイト・アフター・ナイト

ナイト・アフター・ナイト

  1. Night After Night
  2. Rendezvous 6:02
  3. Nothing To Lose
  4. As Long As You Want Me Here
  5. Alaska
  6. Time To Kill
  7. Presto Vivace
  8. In The Dead Of Night
  9. Caesar's Palace Blues
  • Eddie Jobson: keyboards and electric violin
  • John Wetton: lead voice and bass guitar
  • Terry Bozzio: drums and percussion
  • Recorded live at SUN PLAZA and SEINEN KAN, Tokyo, June 1979
  • Produced by Eddie Jobson and John Wetton

2ndアルバム発表後に日本で行われたライブを収録したアルバム… なのだが、編集が多いアルバムらしい。ライブでは弾いていなかった楽器の音が入っていたり、曲の並びが全然違ったりとのこと。また、#1冒頭の「U.K.」コールも、ステージに出てきた関係者が音頭を取ってコールさせたとか…

しかし、アルバム自体はいい出来だ。上記の問題も「いいアルバム」を作るための手段だといえる。ただ、U.K.はプログレッシブ・バンドとされていたので、ライブに手を加えたアルバムに対するファンの反発は強かったようだ。これもまた当然の反応だろう。だが、3人のテクニックの凄さは良くわかるし、ライブ向けのアレンジも興味深いものがある。

収録曲の内訳は、1stから4曲(#5-#8)と、2ndから3曲(#2,#3,#9)、そしてスタジオアルバムでは発表されていない新曲が2曲収録されている。(#1,#4) すべてU.K.のオリジナル曲だ。

1曲目からいきなり新曲である。実際のライブではこの曲はアンコールの1曲目だったそうだが*1、アナログ盤の制限もあり曲順を入れ替えたようだ。これはこれで正解のような気がする。

ソロになってからのウェットンが、ライブで好んで演奏する#2を経て、序盤のハイライト#3へ。この曲ではジョブソンが、キーボード→エレクトリック・ヴァイオリン→キーボードと、楽器を持ち替えている。トリオならではのアレンジだ。そして、新曲#4でアナログ・ディスクでのA面が終わる。

B面は、1stからの曲が続く。クールな#5-#6のメドレー、そしてスタジオ・バージョンをアレンジした#7-#8のメドレー*2。これは、1stアルバムでの「プレスト・ビバーチェ・アンド・リプライズ」のアレンジに近いが、「リプライズ」の部分が「イン・ザ・デッド・オブ・ナイト」に置き換わっている。また、ボジオのドラムが1stでのブラッフォードの叩き方と異なっていて、なかなか面白い。ラストは「シーザーズ・パレス・ブルース」。実際にはアンコールの2曲目で最後の曲だったそうで、演奏のテンションがもの凄いことになっている。

確かに、アナログ・ディスクの1枚ものでは物足りないが、逆に言うと1枚ものとしてコンパクトにまとまった好盤だと思う。そういう意味では良い編集がされている1枚だ。


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【輸入盤】Concert Classics Vol.4

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*1:実際のライブでは、2nd収録の「デンジャー・マネー」がオープニング・ナンバーだった。

*2:実際のライブでは、この2曲の間にボジオのドラムソロがあった。